日金ブログWEBLOG

202112/15

年の瀬にて。

こんにちは。

冬らしい寒さになって来た東京日金本社です。

12月も中頃になりましたが年の瀬という感じはしないですね。

激しく上下を繰り返した今年の銅相場も膠着しています。

今から来年の心配をしていますが、この価格は続くのだろうか??

来年の話をすると鬼が笑うと言いますが、心配なものは心配です。

アメリカの金融緩和縮小が進む1年になるでしょうし、金利上げも行われる予定。

インフレは一時的と発言してきたパウエルさんも意見を変えてきてきました ^^;

脱炭素を目指す世界において電動化に必ず使用されるベースメタルである銅は値下がりし難いとの意見も聞こえてきます。

インフレなのか、必然的な価格上昇なのか・・・。

その判断は分かり難いところ。

来年はそんな話で乱高下するのかも知れない。

 

最近の記事で気になる事は、日本製鉄のタイ国の電炉メーカーの買収事案。

鉄鉱石から石炭を使用して鉄を還元させる製造方法では大量の二酸化炭素を作ってしまうので、鉄スクラップを原料とする電炉が環境的に優れているとの判断でしょう。

この流れは銅の業界でもありますね。

電気銅を生産している大手鉱山会社は、銅鉱石も使用しますが同時にスクラップも原料として購入します。

大量のエネルギーを必要とする銅鉱石からの電気銅の生産を考えれば、すでに銅という金属になっているスクラップは使用勝手が良いのは明らかです。

これからの社会において、脱炭素や環境経営が利益を得る最短の方法になっていくのかも知れませんね。

例えば、この商品は環境に優しい原料で作られているとか、環境負荷を低減させた製造方法で作られた商品であるとかが重要視される時代が来るのかも知れません。

大量消費、大量廃棄では地球環境が保たれないと分かった結果ですね。

近年の異常気象が多くの事を考えさせます。

私たち、銅スクラップを扱う問屋は、スクラップから厳選した良質な原料を作ることが益々求められるようになるかも知れません。

電気分解された銅はとても純度の高い銅原料ですが、全ての金属製品がその純度が必要なわけではありません。

スクラップから作ることが可能な製品もたくさん存在しています。

これからの世の中は可能な限りエネルギーの無駄使いを無くす事が求められる。

私たちの仕事に置き換えると、銅スクラップから純良な原料を製造する事が出来るように技術を磨いていくことが大事になります。

オーバースペックな原料を使用すれば、製品を作る人達は原料においての失敗はあり得ないので製造に集中出来るメリットはありますが、高い原料を使う事で利益は減ります。

さらに、環境負荷の重い原料を使うことで脱炭素に逆行していると判断される事もあるかも知れない。

スクラップは悪い原料だと言う認識をお持ちのユーザーさんもいますが、それは間違いだと思います。

悪い原料しか作れない問屋が悪いんだと思う。

原料を納入する問屋は、もっと選別技術を磨き、良質な原料をつくれる問屋を厳選していくことが今後の課題になります。

選別には、時間と手間が掛かりますが、環境を守る純良な原料を作るという誇りがあります。

それを対価で評価してくださるユーザーさんが今後の脱炭素社会を勝ち残るメーカーであって欲しいです。

それには原料の品質をシッカリと判断出来る目をもたなければなりません。

お互いにプロ同士として話せる時代が来るのでしょう。

品質が分かる物同士ですから、楽しい価格交渉ができると思います。

今から楽しみです。

 

まあ、思った事を書いてしまいましたが来年はどんな1年になる事やら。

日金ブログ担当は年の瀬にて、三半規管の炎症によるめまいに悩まされています。

こんな事があるのかと、自分の健康を過信しているブログ担当も反省しています。

忘年会も行われないので健康管理は万全だと家飲みを繰り返す自分も反省しなければ・・・。

休肝日なんていう言葉を年の瀬になって思い出した!!

今年の年末は健康に過ごしたい。

皆さんも怪我などなされない様に。

ではっ。