日金ブログWEBLOG

201707/31

銅相場急騰の7月末にて。

おはようございます。
梅雨明けから曇り空が続いている東京日金本社です。
梅雨の最中よりも梅雨らしい天候ですね ^^;
夏は夏らしくカラっと晴れてくれる方が気持ち良いのですが、ムシムシとした気持ちの悪い気候になっています。
太平洋にある台風はウロウロしながら大きくなって現在は非常に強い台風にまで成長しました。
しかもこれから日本の本州に向かって北上するらしい ^^;
今週末には最接近するとの予報ですので心配ですよね。
日本近海の海水温が高い状態ですので、勢力を保ったまま上陸する可能性が高いそうです。
最大の警戒をしましょうね。

さて、7月の銅相場ですが急騰となりました。
先月末から比較すると建値で5万円の上昇です。
中国経済の予想以上の復調とアメリカ経済の堅調さ、さらにヨーロッパ経済の回復によるユーロ高がLME銅相場を急騰させました。
また、中国による輸入規制が相場を下支えしています。
中国経済はインフラ投資を中心に国家主導で経済を活性化しています。
5年に一度開催される秋の共産党大会に向けて、地方政府が実績を積み上げると考えられており強力に経済成長を推し進めると予想されています。
アメリカ経済の成長は10年目に突入し、第二次大戦後においては最長の経済成長になっています。
トランプ大統領の政策が滞っていようが関係ないようですね。
ドル安が企業業績を押し上げていますが、そもそもなんでドル安円高になるのでしょう?
金利を0%近辺に誘導している日本と比較すると円高は考え難いのですが・・・。
アメリカの長期金利が上がらないとの説明は聞きますが、このような経済状況においても誰かがアメリカ国債を買い続けているから金利が上がらないのでしょうか。
本来、経済の好調な国の通貨は値上がりするはずなのですが、意味不明です。
シックリとする説明が無いのが気持ち悪いですね。
ヨーロッパ景気が回復基調にあるのは金融緩和の効果なのでしょう。
今後は緩和縮小を進めるとの予想からユーロは現在で最も強い通貨になっています。
最大の貿易相手であるヨーロッパ経済の回復は中国景気にプラスとの判断も銅相場上昇要因ですね。
最後に中国の輸入規制についてですが、2018年の末には、雑品、雑線、廃プラスチックの輸入を禁止すると発表されました。
環境悪化の原因となるような廃棄物を含む原料を輸入しないという事なのでしょう。
この規制により中国国内の銅が不足するのでは??との予想。
精錬銅のような製品が必要とされ、価格が上昇すると噂されていますが、実際にどのようになるのかは不透明です。
私たちの業界内でも大きな問題になりそうです。
今までは人件費の安い中国で選別加工することによって原料として有価取引していた物が日本の国内処理になると今までの常識は通用しなくなります。
現実的でないと言う方もいらっしゃいますが、中国が資源を爆食する以前の金属リサイクル業界に戻さなければならない。
国内で発生した廃棄物は適正に原料として加工してリサイクルしなければ廃棄物であふれてしまいます。
中国輸出を商いの中心に据えてきた業者さんは根本的に再構築する必要に迫られそうです。
しかし、現在の急騰相場がシックリと馴染めないのは実際にどのようになるのか分からないからなのでしょう。
投機相場に踊ることなく、足元の商売に励みたいと思います。

とても不透明な時代です。
この先は大きな変化の波がやってくるのかも知れません。
現場に出ながら自分の目で現実を確認するようにしないと時代に取り残されるかも知れません。
シッカリと注意深く行動しましょうね。
今年の夏は猛暑との予想ですが、これから夏らしい夏がやって来るのでしょうか。
来月の夏休みを楽しみに体調に気をつけながらがんばっていきましょう ^^
ではっ。