日金ブログWEBLOG

201010/19

銅について考えてみる。。。

今日は、真面目に銅について考えてみる ^^

リーマンショックから、早くも丸2年が過ぎました。
未曾有の大暴落から鮮やかなる回復。。。
2008年のクリスマスにつけたLME2770ドルの安値から、今日現在は、LME8465ドルです。
安値から3倍もの上昇になっています。
ものすごい上昇率です。
あーこれが分かっていれば・・・今頃は南の島で大笑いなんでしょうが・・・^^;
相場と相性の悪い自分は、まったくその気配は無し ^^;
相場に『たられば』は通じないと言われますが、『もしやってたら』『そうすれば』などと、後悔に悩む毎日であります ^^
まあ、なかなかうまく行かないから一生懸命に頑張るし、仕事も面白いんだと自分に言い聞かせています。
さて、ここまで上昇した銅相場はどこまで行くの??
チリの鉱山落盤事故で作業員の方が、全員救助されましたね。ホントに良かったです。
自分も金属を扱う仕事をしていますが、あんなに深い地下から鉱石(有価金属を含有する石)を掘り出してるとは思いませんでした。山を切り崩して鉱石を運んでると、勝手に思っていました ^^;
チリの事故は何の鉱石を生産していたのか知りません。ですが、この鉱山に限らず、実際に鉱石の成分品位(その中に何パーセントの金属が含有されているか) が低下しているとの話しは聞きます。
新興国を中心に銅の需要は伸び続けています。インフラを整備するには、銅が欠かせないからでしょう。家を作っても、車を作っても、工場や家電製品など・・・何を作っても銅は必要になります。
鉱山会社及び鉱石を精錬する会社は、全てフル操業ですが、この新興国の旺盛な需要には間に合わず、来年には供給不足になる予想です。実需的にも銅は逼迫してきていると考えられます。
その上、各国の金融緩和策が大きく影響してきています。
経済の建て直しをはかるために、市場にお金をドンドンと流しています。
これは、自国の通貨の価値を下げることによって、対外的な競争力を強化することと、企業が融資を受けやすくし、設備などの投資を促進し雇用を増加させるのが目的かと思います。
この金融緩和策によって、安心感のある『日本円』『金』などに投機の資金が流入しました。
さらに、景気敏感商品である『銅』にも投機の資金が少なからず入っていると思われます。
っとなると、銅の価格は上昇??
そうかも知れませんが、ドルベースでは高値近辺です。しかも、ドルが安いと『銅』が買われる構図です。国内の相場に限れば、たとえLMEが上がっても、円高ドル安が予想されるので、相殺
される部分も大きいと思います。でも、予想は難しいですね。相場と相性悪いし・・・^^;
銅の生産者物価っていくらなんでしょう??
確か、昔聞いたんですが、3500ドルあたりでしょうか?誰か知ってますか?
例えば、チリの鉱山のように、良い品位の鉱石を生産するために、深く危険な地下に入らなければならないとしたら・・・、コストは上がるんでしょうね。
そうなれば、銅の価格ももっと高くなるかも知れません。
注意しなきゃならないのは、金融緩和策によって必要以上に市場に流された資金が商品市場に
バブルを起こすことでしょう。
貴重な資源を扱う私たちは、良い品質のものを適正価格で販売してこそ意味があると思います。
適正価格を越えての取引は、企業を疲弊させますし、良いリサイクルとは言えないでしょう。
グローバルな世界においては、金融の流れも無視できません。
でも、現物を扱う業界では、その価値を見極めて取引していきたいと常に考えます。
今日は、結論は無いですが、真面目なお話でした。
たまにはしないと・・・人間性がバレるので・・・。
ではっ!